3403三日月のひと
江本あきこ詩集 三日月のひと
江本 あきこ:著、大井 さちこ:画
四六判 96ページ 本体1400円+税
ISBN 978-4-86261-109-3
発行:2014年12月24日
対象:小学校高学年~
★日本図書館協会選定図書
内容
春、夏、秋、冬、そして春に章分けされた少年詩41編。
巡りゆく季節のなか、命たちの輝きと哀しみを鮮やかに描く詩篇から、生きてあるこ
とのいとおしさに気付かされる。やわらかな物語を含み持つ大井さちこの銅版画と共
鳴し始めることばの風景たち。
――菊永 謙(詩人・児童文学評論家)
ねこの背に
春の陽がすわって
――おいで おいで
手まねきしている
・・・・・・
『ねこ日和』より
秋の夜
ブナの森で
宴がはじまる
くまがチェロを弾き
きつねがピアノ
りすはハーモニカ
そして
ちょうは踊る
・・・・・・
『晩秋』より
もくじ
■序詩
山よ
■Ⅰ 春
春のおくるみ/水/春のおと/ねこ日和/やさしいボタン/コブシ/
ハクモクレン/ばら/ことり/野外コンサート
■Ⅱ 夏
雨の日は/デュエット/セミ/ひまわり/海のこもりうた/ホタテ貝/
イソクズガニ/炎暑のうた/真夏のセレナーデ/ツユクサ
■Ⅲ 秋
三日月のひと/ティラノサウルスのかなしみ/海/ツリガネソウ/
ねこのいちにち/ソファーのつぶやき/ヘリウム風船/不定期演奏会/
カメ/晩秋
■Ⅳ 冬
木/時間/家/さなぎ/黒猫魔術師/夕餉/冬の湖/あわ/奏でる/風よ
■Ⅴ 春
さくらうた
解説 生きてあることのいとおしさ(菊永謙)
あとがき
著者プロフィール
■作:江本 あきこ(えもと あきこ)
1962年、静岡県生まれ。神奈川県在住。
詩集『青いブーメラン』(らくだ出版)
共著 『子どものための少年詩集』(銀の鈴社)
『こだま 詩選集』(洛西書院)
『いま あなたに私の詩を読んでほしいのです』 (たんぽぽ出版)ほか。
日本児童文学者協会会員、詩誌「みみずく」同人。
■画:大井 さちこ(おおい さちこ)
1962年、東京都生まれ。世田谷区在住。
小学校の頃から山本日子士良氏に油彩画を学ぶ。子どもの誕生を機に、絵本作りや銅
版画を始め、グループ展などに出品。エッチングにやわらかな彩色を施し、物語を持
つ小さな世界が注目される。
挿画に詩集『ねこの秘密』『原っぱの虹』(いしずえ)、『空の入り口』(らくだ出
版)、『仙人』(四季の森社)、『風のシンフォニー』(てらいんく)などがある。